
では、即戦力としての期待度が高い中途採用Uターン者に対しての優遇措置をどのようにしているであろうか。最も多いのは中途採用Uターン者とはいえ、特別扱いしないとの企業で45.8%と半数を占めている。Uターン者を優遇している企業の具体的な優遇措置は面接時の交通費支給(28.4%)、引っ越し費用の援助(19.1%)、社宅・寮の準備(17.6%)、大都市で面接試験を実施(11.5%)などが多くなっている。しかし、家族に対してのきめ細かな情報提供(5.4%)、家族に対しての見学会の実施(2.3%)などの指摘は少なかった。 
5 労働条件面での貴社の優位度 地場企業の水準に比較して、調査対象企業の労働条件面での優位度はどのようであろう。良い2点、やや良い1点、並0点、やや悪い-1点、悪い-2点とそれぞれ尺度化をして労働条件の地場水準との比較をしてみると、図表1-13のように年間休日数(0.50点)、作業環境(0.46点)、所定内労働時間(0.43点)、初任給(0.40点)などはやや良いに近づく、賞与(0.33点)、中堅社員の賃金(0.28点)なども地場企業の水準に較べれば少しは良いと判断されている。ところが、福利厚生施設(0.05点)ではほぼ地場企業と同じ水準にあると判断されている。 なお、初任給は対事業サービス業が0.65点と最も高水準であった。中堅社員の賃金に関しては金融業が0.62点と最も高い。また、賞与に関しても金融業が0.98点と群を抜いていた。所定内労働時間でも金融業は0.95点と高かった。年間休日日数でも金融業が1.17点と高得点で、これに続くのが金属・機械・電子で0.75点である。作業環境に対しても金融業は0.95点で自己評価が高くなっている。それは福利厚生についても同様であって、金融が0.52点となっている。
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